ドラゴンの迷路 カード与太話: 前駆ミミック,軍団の戦略

公式カードリストのページの下にあるギルド名が,どういうわけか英語と日本語交じりになってて,さらになぜかちょっとずつ日本語化されていく.とても謎.あとセレズニアだけが英語で残ってるだけなので,全部日本語化されるのは時間の問題だと思うけど,それより公式で MO 日本語化してほしい(無関係).


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前駆ミミック

ミミックという単語の入ったクリーチャーは,これまでイーブンタイドの時代に出た 5 体だけのようで,いずれも多相の戦士でパワーとタフネスが変化したり,能力が変化したりする.しかし,今回はクローンのように他のクリーチャーになれる能力を得たらしい.ミミックの大桶/Mimic Vatがあるので,コピー能力をもったミミックもいるなーと思ってたら,よく見たら(よく見なくても)アーティファクトだった.過去のミミックのように混成マナシンボルも持ってもいない,より一般化されたことで,これを機に今後ミミックという新たなコピー生物のジャンルができていく可能性もありそう.なぜか「前駆」と訳された "progenitor" という単語は,「元祖」「開祖」というような意味をもつ単語なので,あながち間違っていない推測やも*1

一方で,ミミックといえばドラクエや FF やらの宝箱に化けたモンスターのイメージが強い(日本でだけかも).そのせいか,そういう意味でこの綺麗なイラストには妙に違和感を覚えてしまった.宝箱でないものに化けるにしても,どちらかといえば岩とか木とか無生物に化けるようなイメージもある.D&D のモンスターの説明にも「石や木,石細工、ドア、または宝箱などのアイテムであるかのように模倣する」とあって,生物を模倣する例は書かれていない.そういう意味では,MTGミミックは他のゲームのモンスターとは少し違っているようだ.とはいっても,それほど古い歴史のあるモンスターではないようなので,他生物に擬態する新しいミミックがいてもいいのかもしれない.

・・・カード的には,トークン生成能力付きのクローンという感じ,能力は高いけど,いろいろと遅い点で構築に入れるには工夫がいりそう.リミテッドで活躍しようにも神話だし,なかなか使いどころを考える必要がありそうなカード.


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軍団の戦略

わりと最近のカードで,主導権の奪取/Seize the Initiative というカードがあるから,それに準拠するなら「軍団の主導権」とかだと思うのに,なぜか「戦略」と訳されてしまった.「戦略」のほうはどうかというと,過去のカードでは連合戦略/Allied Strategies,エイヴンの戦略/Aven Warcraft,力ずくの戦略/Strongarm Tactics などとあって,全然統一性がない.うーん,Tactics に至っては,4枚あるカードのうち力ずくの戦略だけが「戦略」で,他はゲリラ戦術/Guerrilla Tactics のように「戦術」と訳されている.なかなかに,訳語が迷走していて戦略も戦術もない感じになっている.まあ「主導権」じゃちょっと語呂は悪いとは思うけど・・・

ちなみに「主導権の奪取」は,クリーチャーに先制攻撃と +1/+1 を一時的に与えるという,主導権というにはささやかすぎるほどの,ちょっとした主導権しか取れないカードだった.白1マナだから仕方ないと思うにしても,こちらのカードが2マナでこの能力だと思うと,その差が半端ない.赤1マナで得られる主導権がとてつもないということか*2.イラストだけみても,猫っぽいおねいさんが威嚇しているのと,巨大なドラゴンが襲い掛かってくるのでは,得られる主導権が違いそうなのは理解できる.・・・ていうか,赤白区別なく +1/+1 しようよ.

*1:トークン軍団の開祖という意味ですよね・・・きっと

*2:レアリティの差ですよね・・・