「アヴァシンの帰還」カード所感: 殺戮の波,灰口の悪魔王

そろそろ獄庫が開きますかね.


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殺戮の波

生贄かライフロスの二択を強いる呪文.おもしろいのは,X の増加が必ずしも直接的なダメージの増加につながるのではなく,クリーチャーを生贄に捧げたくなる精神的ダメージを増加させるような効果をもっていること.X=1 でもクリーチャーの数がライフ以上であれば,何体かは生贄に捧げざるをえない.しかし,X = 100 でもクリーチャーが1体だけならただの単体除去としてしか機能しない.つまり,場面によって X の重みが大きく異なるわけで,使うプレーヤーの腕が試されることになる.なかなかおもしろいカードを作ったものだなあ.もちろん,あくまで相手に選択権があるので,効果が安定しないところに使い方の難しさはある.ブロック構築なら除去として採用される可能性はありそうだけど,スタンダードではこの使い勝手がどう評価されるだろうか.


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灰口の悪魔王

デメリット付きながら,生贄がいなければ単に異次元に消えるだけという,わりとドライなデーモン.不死付きながら,死亡して蘇ったときにも,再び生贄を要求するというのがおもしろい.明滅呪文が,あたかも除去呪文のように働いてしまう.とはいっても,4マナ飛行で 5/4 というのは破格なスペックだし,クリーチャーを1体失う以外に自分にダメージを与えたり反逆したりするようなデメリットもない.これくらいなら,どこかのデッキに採用されるかもしれない.