ラヴニカへの回帰 カード与太話: 静穏の天使、野生の獣使い


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静穏の天使/Angel of Serenity

静寂じゃなくて、静穏らしい。使ったほうは静穏だろうけど、使われたほうは静穏から程遠い状態になる天使。とりあえず、自軍のクリーチャーを3体追放されたあとに、5/6 飛行で殴りかかられたら悶絶するしかない。うまく除去できたとしても、味方が戦場に戻ってくるわけではないから、あんまり解決になってない。明滅させると、相手の戦場と墓地のクリーチャーがどんどん手札に戻っていくという珍現象も発生する。自分のクリーチャーを墓地や戦場から手札に戻して戦場に何度も出す、とかいう用途にも使えるだろうけど、これだけの巨体をその用途に使うのは、スポーツカーをレンタルしてコンビニに行くような感じもする。何にせよ、戦場にさえ出せれば圧倒的な強さを発揮できそう。あとはどうやって出すかだけど・・・。

ちなみに Serenity というカードは「静寂」と訳されたのに、今回の天使は静穏と訳された。Silence を静寂と訳すことにして、Serenity は静穏なのかと思ったらそういうわけでもなく、静穏/Hushという別のカードもある。このあたりの訳語はまだ迷走しているようだ。


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野生の獣使い/Wild Beastmaster

巨大化を、おまけつきで自軍に波及させるシャーマン。踏み荒しを使って殴れば、これ以外は全員 +7/+7 トランプルになる。高まる残虐性をフラッシュバックで使えば全員 +11/+11 に。二体並べれば、アヴァブルックの町長がいるくらいでも、これ以外の人間が全員 +5/+5 に。緑的な大味さはあるものの、なんともロマン溢れるカード。本体が 1/1 で脆弱すぎるとか、攻撃しないと効果が得られないとか、リミテッドでも強化カードをピックできないと辛いとか、いろんな突っ込みどころはあるけど気にしない。緑だし、ファンデッキだし(?)気にしない。

どうでもいいけど、野生でない獣使いなんているのかと思って調べてみたら、野生はおろか獣使いという名前のクリーチャー自体初めてだったらしい。過去には獣使いの昇天/Beastmaster Ascension、獣使いの魔法印/Beastmaster's Magemarkというカードがあるけど、どちらもエンチャントだし・・・何げに両方ともこのカードとの相性は良いね。名前からすると何となくクリーチャーを召喚するなり使役しそうな感じだけど、どうやらマジックの世界の獣使いは他者を強化する方向らしい。クリーチャータイプにシャーマンが付いてるのもやや不思議。職人的な技能などではなくて、何かしら魔法の力で強化しているのだろうか。このへんは、今後他の獣使いが出てくるようなら、また検証してみたいところ。